2004年4月、乳腺、甲状腺疾患を専門とする外来クリニックを開設しました。入院の必要な全麻手術は、独立行政法人地域医療機能推進機構高知西病院、国立高知病院などに私が出向き、手術をさせていただいています。開院に際しては、心に決めていたことがいくつかありました。
まず、患者さんのプライバシーを守ること。具体的には、診察室と待合室の間は話し声が聞こえないようにする、女性と男性は待合室、トイレを全く別にする、乳腺の患者さんには専用の更衣室を作るなどでした。
不安な気持ちで来院される患者さんに対して、少しでも快適な時間を過ごしてもらうこと。待合室の椅子、壁、床の色、BGMなどできるだけ病院らしくならないようにしました。
乳がんでは手術以外の治療として抗がん剤治療が多くなっていますが、長時間の抗がん剤点滴は本当につらいものです。そのつらさを少しでも軽減できるように、点滴のための専用ブースを一人一人に作りました。ベッドではなくリクライニングチェアで、TVを見たり、あるいは音楽を聴きながら点滴できるようにしました。ブースには看護師が必ず常駐するようにしています。
待ち時間はできるだけ少なくし、来ていただいた患者さんと十分にお話をすること。そのために、予約制をとらせていただき、気持ちの上でもゆったりと診療を受けられるよう、配慮しました。
最後に、乳がんの治療法は、ここ10数年間で格段の進歩がみられました。しかし、高知県でも、今なお標準とはいえない治療が行われ、治療の進歩の恩恵にこうむることができない悲しい場面に遭遇します。
当クリニックでは、乳癌診療ガイドラインに沿い、最善の治療効果が期待できる標準治療を確実に行っていきます。
皆様、よろしくお願いいたします。
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